2010年2月23日火曜日

[下準備] なぜ小中高を強調したのか

 企画開始のきっかけツイートでも、下準備の過程でも、「小中高」という学校段階を強調する場面が多々あります。

 これは決してイベントで高等教育段階は扱わないとか、幼保とか塾とか専門学校などの他領域を対象にしないとかいう意味はありません。

 今回のプレゼンは大学での実践をご報告もいただきますし、参加者の中には専門学校や教育関係の企業の方もいらっしゃいます。

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 「小中高」段階を強調するのは、そうした学校現場にいる先生方の声が、他の場にいる方々の声よりも拾い難かったり、通り難かったりするからです。

 私立学校を別にすれば、この国の学校教育の多くを支えているのは公立学校の先生方です。しかし、こうした先生方の一人一人の興味関心や様々な声は、公教育制度というしくみの中で、聞こえ難くなってしまう傾向にあります。

 本当は新しいツールや新しい教育実践にチャレンジしたいという個別の思いも、自分の所属する学校全体、学校が設置されている市町村の他の学校群全体、その市町村のある都道府県の教育行政全体の中に埋もれて、手かせ足かせ状況の中にあるのです。

 日本の学校教育は今、困った「知恵の輪」状態です。

 誤解の無いよう書きますが、新しいツールの導入がこの知恵の輪を一気に解く鍵になることはありません。私たちは知恵の輪を落ち着いて丁寧に解く必要があります。新しいツールはそのためのヒントを与えてくれるに過ぎないのです。

 私は、そのような取り組みが「小中高」段階にとても必要だと考えています。そして、そこで日々努力され、自分たち自身が絡まった知恵の輪解きに苦心している先生方、その方々を支援してこそ物事が前進すると考えています。

 そうすることで、大学や短大はもちろんのこと、他の教育関係の場にも良い効果が波及するのではないかと考えています。

 それがこの企画で「小中高」を少し強調している理由です。
 

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